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印紙税節約 2016.11.11

こんにちは

福岡市中央区大名に事務所を構える緒方健税理士事務所です。

今回の情報は「印紙税の節約」です。

 

不動産の売買仲介業者のクライアント様から「印紙税を節約する方法はないか?」とのご相談。

マンションの購入や自宅の建築などの不動産取引をされた経験がある方はお分かりだと思いますが、

不動産を購入する際には、不動産本体の価額だけではなく、たくさんの付随費用が発生します。

印紙税もその中の一つ。

 

【印紙税とは?】

印紙税とは、契約書や領収書などの印紙税法に規定する「一定の文書」(「課税文書」)を作成した人が

納める税金です。

課税文書はその種類によって区分され、各文書に記載された金額に応じて納める印紙税額が定まります。

納税方法は振込などではなく、郵便局や法務局などで「収入印紙」を購入し、それを文書に貼って消印

することで納税をします。

 

【不動産取引にまつわる印紙税がかかる契約書等】

不動産取引で印紙税がかかる文書には以下のようなものがあります。

①不動産売買契約書

②工事請負契約書

③ローン借用書

④売買代金の領収書 など

 

【印紙税の節約】

①契約書の消費税の記載方法を工夫すべし!

契約書等の消費税の記載金額表記を変えるだけで印紙税の節約が可能です。

印紙税は記載金額に応じて納める印紙税額が定められていますが、

この記載金額は、契約書等で消費税の金額が区分できるのであれば消費税抜の金額によって、

消費税の金額が具体的に明示されていないのであれば消費税込の金額により判断します。

 

(例)工事請負契約書 工事代金1,000万円(税抜)の一定の建設工事の場合

工事請負金額 1,080万円(税込)       ⇒ 記載金額1,080万円として印紙税10,000円

工事請負金額 1,080万円(内消費税等80万円)   ⇒ 記載金額1,000万円として印紙税5,000円

 

上記の例では、消費税の記載方法を変えるだけで印紙税が半分となります。

この方法は不動産売買契約書、工事請負契約書、領収書で導入可能です。

 

②契約書はコピーを利用すべし!

契約書を作成する場合、通常契約当事者はそれぞれ契約書を作成し保持します。

そしてそのすべてに印紙を貼り消印をする必要があります。

しかし、物件の売主や仲介業者にとっては、必ずしも契約書の原本を保有する必要性はそれほどなく、

コピーでもかまわない人もいます。

この場合には、正式な契約書を一部だけ作成し、印紙を貼り消印します。

そして契約書の原本を必要としない人にはそのコピーを交付します。

こうすることで印紙税の負担を1/3へ軽減可能です。

 

※注意点

コピーに「原本と相違ありません。」という記載を加えたり、新たに署名や押印をした場合には、

コピーではなく新たな課税文書となってしまい印紙税を納める義務が生じますのでご注意下さい。

 

③PDFを活用すべし!

印紙税は課税文書にかかるもので、電子メールなどに添付された電子的な契約書には課税されません。

紙媒体が不要の場合は、PDF化した契約書に電子署名やタイムスタンプを使う

「電子的契約書」を活用することで印紙税の軽減が可能です。

 

いかがでしょうか?

消費税の記載方法を変えることや、コピーの利用など、少しのことで印紙税の節約が可能です。

普段の契約書作成などの際にぜひご検討下さい!

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