交際費の適正額を教えて! 2018.7.5
こんにちは
福岡市中央区大名に事務所を構える緒方健税理士事務所です。
今回の情報は「交際費の適正額を教えて!」です。
交際費はどれくらい使っていいものか気になるところです。
会社の規模や業種によっても売り上げに対する交際費率は大きく異なります。
今回は交際費の相場について書いてみます。
【交際費とは】
交際費とは、税法では次のように規定されています。
「交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用をいう」
簡単に言うと「事業を行い、売上を獲得していく上で付き合いのある人へのおもてなし費用」のこと。
例として以下のようなものが交際費となります。
・飲食店での飲食
・観劇への招待
・お中元やお歳暮
・祝い金や香典 など
【交際費の上限】
法人税では会社の規模や飲食費の額によって損金算入できる金額が決められています。
一方、個人事業者への所得税については上限は無く、事業上必要な交際費は経費として認められます。
①法人税
資本金1億円以下の中小企業の場合は、800万円が上限となります。
それ以外の法人については原則全額損金算入が認められていません。
※但し、飲食交際費について一定の定めがある為、詳細は下記を参考にされて下さい。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5265.htm
②所得税
上限な無し。
【交際費の相場】
相場として参考となるものが「会社標本調査」です。
国税庁が公表している統計資料に交際費についての記載があります。
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/kaishahyohon2016/pdf/h28.pdf
この統計資料の20~21ページが交際費の統計資料です。
この統計によると会社の規模や業種での平均は次のようになっています。
①会社の規模別
・資本金1千万円以下⇒平均854,000円
・資本金1千万円超5千万円以下⇒2,106,000円
・資本金5千万円超1億円以下⇒4,327,000円
②業種別(一例)
・建設業1,632,000円
・食料品製造業1,475,000円
・卸売業1,704,000円
・小売業772,000円
・金融保険業2,767,000円
・不動産業757,000円
・サービス業1,117,000円
いかがでしょうか?
国税庁の統計資料ですので、相場としては参考になりますね。
但し、個人的な感想としては少ないかなと思います(笑)
企業によって売上を獲得するための接待交際費のかけ方は様々です。
遊びを混在したような交際費のかけ方はあまりお勧めはしませんが、ここぞというところでの交際費は出し惜しみしていてはいけません。
金額や頻度よりも交際費のかけどころを見極めることが大事でしょう!!